海堂尊氏のチーム・バチスタシリーズ、最新刊!
刑事ドラマ短編集に名を借りた、医療ものかなぁ、、、
取り敢えず、楽しくさくさく読めました。
玉村警部補の災難 海堂尊
チーム・バチスタシリーズの登場人物の警察官、加納警視正と玉村警部補を中心として、田口先生、白鳥事務官等絡んでいきます。
相変わらず、キャラクターが生き生き描かれる筆には、乗っかってそのまま楽しめる安心感があります。
はい、はい、あいつなら此処でこう言うだろうなぁ、、、やっぱり!って感じですか。
それで居て、元々論理的なのでしょう、ストーリーに破綻や、つじつま合わせ、強引なオチが少ないのもこの作家さんの特徴。それが安定感を生んでいます。
勿論ストーリーは結構娯楽的ですが。
もし、テレビや映画でしかバチスタシリーズを御存知でないのでしたら、是非一度、原作を読んでみて下さい。キャラクターが全く違いますので。
田口先生はぼさぼさ頭の中年ですし、白鳥事務官は厚生労働省のロジカル・モンスター、背の低い小太りがアルマーニ着てるとっちゃんボーヤ。それが本来のキャラクターです。
まぁ、そんな原作通りに映像化したら視聴率は取りにくいかも知れませんが、、、、
4作から成る短編集で、内、医療絡みで無いのは一作だけ。
まぁ、現役の病理医で(元は臨床医)、AI推進者として日本の最先端にいる作者ですので、そちら方面のメッセージ性は相変わらず強いです。
まぁ、それでも娯楽作品として読ませてくれる腕が上がってきてます。
既存の作品によっては、相当そっち方面のストレスがある時に書いたんだろうなぁ、、、ってのも御座いますが、、、本書はそう云う事も無く、、、
で、このシリーズ、結構、真実の日本の医療状況、現場を描いてますよ。
「○○のカルテ」なんかよりずっと、、、、
宜しければ読んでみて下さいませ。出来ればシリーズ最初から。