この方のファンに成って、40年近く経ちます、、、
一番好きな作品は大昔の作品ですが、その後も様々な意欲作を書かれ、、、
この作品、田舎の本屋には並んでなかったので、出ていたのも知りませんでした。
(これでファンと言えるのか、、、情け無い、、、)
知って、amazonでポチって、直ぐに読みました。
衰えは無いですね!
作品の内容は兎も角、その事は嬉しかったです。
一コマ一コマが何と雄弁な事。
これぞ、漫画!この表現力は彼女の独壇場だと思います。
なのはな 萩尾望都
1949年5月12日生まれの彼女の作品に初めて出会ったのは中学校の頃。
初期作品は殆ど当時単行本に成って居らず、初めて読んだのは「11月のギムナジウム」だったか、、、(当時何故か小学館が漫画の文庫本を出していて、、、)
少女漫画に嵌まる切っ掛けでしたね。
と、言っても恋愛物は全く読まず、、、、
特に当時の別冊少女コミックは、特異な作家さんの梁山泊の様相を呈していて、、、
(男子校の中学生が少女漫画を買うのは、プレイボーイや平凡パンチを買うより恥ずかしいもので、、、)
今に至っております。
(爺に成ると羞恥心も他人の目も全く気に成らず、、、)
彼女や大島弓子さんの表現力、内容のまま進化すれば、漫画は真の日本を代表する文化に成り得たのでしょうが、、、
熱狂的ファンは付くでしょうが、一般受けは、、、この流れは主流とは成り得ませんでしたね。
作品の内容は、あの、3月11日に関する話です。
その短編集。
ですから内容には此処では一切触れません。
「あの日」の後の日々の話です。
凄く淡々と描かれていて、意見や感覚の押しつけは全くありません。敢えて、その主張は語られていません。
ただ、コマとコマの間から想いは滲み出てきますが、、、
「あの日」に関して、福島に関して、この様な描き方もアリだなぁと思います。
学術書では無いので、データーに基づく話でも全くありません。
彼女が社会問題を描くのは、これが初めてでしょうか、、、それでも書かずには居られなかった様です。
そして読むに足る内容だと思います。