府中市美術館で2011年12月10日から2012年2月26日迄、企画展「石子順造的世界」が開催されていました。
その時期
横浜に行く事が御座いましたので、凄く行きたかったのですが、、、敵わず。
dodonko氏に電話して、図録だけでも欲しいから、と買いに行って貰いました。
それが一昨日届いたのですが、、、、
amazonでも購入出来ました、、、
非常に手間を掛けて誠に申し訳御座いませんでした。
石子順造的世界
美術館の企画展の図録です。
皆様は石子淳三氏を御存知でしょうか。
49歳で無くなられた、サブカル系の評論家としては草分けの方です。
多分、自分の本を整理すれば(さて、何時して呉れるの、とヨメの声、、、、)氏の著作である青林堂が出していた「現代漫画論集」は出て来るかと。
氏の著作は高校時代よく読みました。
多分、漫画を(氏の拘りでは、「マンガ」と記載しないと叱られますよね、、、)美術として評論した最初の方では無いかと思います。
文章は多少読み難い部類の評論文なのですが、独自の視線で、戦後花開いたサブカル文化の雄である漫画を初めて評論された方では無いでしょうか。
それに此の図録、特筆すべきは、つげ義治氏の代表作「ねじ式」の原画がそのまま全編掲載されています。これだけでもマニアにとっては十分買う価値のある図録に成っています。
しかし、石子順造氏がお亡くなりに成ったのは1977年、享年48歳。
その後、唯一輸出に足る文化として世界に受け入れられていった、日本の漫画文化の現状を彼は生きていたならばどう見たでしょうか、、、彼の愛したキッチュとしての、漫画独自の表現力を模索した漫画は衰退し、大衆迎合した平易な表現の漫画が席巻する今を、、、
それでも、素晴らしい表現力を持つ作家さんは沢山いらっしゃいますけれどね、過去も今も。
此の企画展は府中市美術館独自の企画展で、他の地域への巡回は全く無し。
こう云う、支持者が少数である文化、芸術の展示、発表は矢張り首都圏が圧倒的に強いですよね。
この点に関しては本当に羨ましいです。
公共交通機関も発達しているし、、、
老後、耳が聞こえ難くなって、今のオーディオが不要になり、自動車の運転も覚束無かく成ったら都会へ引っ越すかな、、、土弄り等は全く興味ないし、、、