先の稿で紹介した音楽を、ヨメが全く動ぜず聴いていたので、ふと
「今やったら、クリムゾン、聴けるんちゃう?」
とこれを掛けてみると、、、
Compact King Crimson
King Crimson
Virgin
EGCD68
このアルバムは、昔気の迷いで買った物で、、、
基本的にはKing Crimsonはベストアルバムを買うべきバンドではありません。
アルバムの時期でメンバー、コンセプト等全く異なるので、ベストの編集の仕様も無く、、、
「別に普通に聴ける」との事、、、
ありゃ、
絶対ライブに行かん、と言っていたのはどなたでしたっけ、、、
「21世紀の精神異常者」を聴きながら、
「此の演奏の取って置き在るけれど、聴いてみる?」と聞けば、聴いてみるとの事。
掛けました、これを、、、
Earthbound
King Crimson
Island Recrds
HELP6
ロック好きでこのアルバムの演奏にケチを付ける人間は少ないと思います。
但し、録音は、、、
英国でこそ1972年にリリースされましたが、米国、日本では録音の劣悪さ故リリースされず、、、
暫くはCDも出無かったこのアルバム(今は何故か高音質CD出てます、、、)
ライブのミキサーからのライン録りで、録音媒体はカセットテープ、、、
本当にこのLPを掛けたのは久しぶりです。
で、、、ヨメが言うに
「私、このレコード好き!」だそうです、、、
演奏は凄まじい迄の破壊力でぐいぐい来るタイプの演奏。なんですが、Robert Frippのギターは飽く迄理性的。基本クール。それにMel Collinsのファンキーなブローが炸裂しつつ絡んで、アドリブで「至上の愛」のフレーズまで飛び出すし、Ian Wallaceの爆裂ドラムは乗りに乗って走るし、、、
まぁ、この後、このメンバーは崩壊して、Robert Frippだけ英国に帰国しちゃうんですが、、、(米国でのライブです)
本当に、これぞロックって言う素晴らしいセッションです。
さて、それで、その録音なんですが、、、
確かにね、歪みまくってますよ、カセット録音ですからね。
でも、、、世間で言われている様に最低の録音???
聴いていて、余り苦に成りませんでした。うちのシステムでは。
却って、加工していない音の良さすら所々感じられた位で、、、
ある意味、音楽を聴くシステムとしては、このアルバム試金石たり得ると思います。
ある一定のレベル以上で纏まっているシステムにとって、フルトベングラー氏の板起こしやSPの再生が苦に成らないのと同様に。
正直、最近の録音の悪いCDよりも余程聴き易いかもです。
(但し、聴いているのがLPで、リマスターしたこのアルバムのCDがどんな音かは全く判らないのですが、、、御願いだから変に聴き易い様に弄らないで欲しいものです)
「これ、そんなに音悪無いやん!ロックのライブってこんな音やん!」
何の予備情報も持たない、先入観も無いヨメの言葉通りかと、、、
もしLPが手に入ったならば、聴いてみて下さいませ。
上手く掛からないのであれば、何処かシステムに問題があるのかも知れません、、、
オーディオチェックにある意味使えます。
(って、こんな事このアルバムに対して書く奴、世界に一人かも、、、)
但し、クラシック愛好家の方には全く不向きな音楽ですので、御注意下さいませ。