はんなり=花なり
上品で、明るくはなやかなさまをあらわす、京言葉。
読書も音楽も全く節操無く楽しんで来ましたので、何でも聴きますし、何でも読みます。
ですから、少女漫画も大昔から読んできました。
最初は姉のお古。段々自分の好みで読む様に成り、萩尾望都、大島弓子、吉田秋生、槇村さとる、三原順、、、
そして、最近はヨメの買ってくる本で面白そうなのを。
(ヲタの選別眼からすると、どんな基準で選択してるのか、全く???)
此の漫画は、その雰囲気が非常に楽しめました。
絵と物語の空気感が非常に上手くバランスしていて、構成も良し。
上手い作家さんだなぁって言うのが正直な感想です。
路地恋花 麻生みこと
「ものづくり × 恋、最強の方程式と見つけたり」有川浩推薦!
帯より
はい、誠にその通り。
京都のとある路地に集う、(まだ世に出る前の)職人、アーチスト達の生活、恋愛を優しい筆で綴った漫画です。
結構取材も行き届いていて、手作りの靴や手作りの本の装丁、銀細工等、友禅に至るまでその工程が上手く描かれています。
その作業に絡む作り手の想いすら、ふわっと書き表されている、そんな素敵な漫画です。
そして、若い彼たちは当然恋をします。
その、若々しい恋心の動きが、まぁ爺には懐かしくも羨ましい、でも微笑ましい、、、
(唐変木でも読める程度、判り易い表現で書かれています)
いや、読み終えて、此の漫画の空気に触れられたのが嬉しくなりました。
登場人物、みんな真っ直ぐなんですよね。職人らしく。
真っ直ぐ真面目に仕事をして、真っ直ぐ恋をして。爽やかです。
そして、特筆すべきは全4巻である事。
少年漫画の様にだらだら続けない!この部分は少女漫画の素晴らしい所です。
本当に作品の纏まりを重要視して綺麗オチがつく事が多いです。
(ガラスの仮面の様な超例外も御座いますが、、、あれ、クマが小学校の頃には始まっていた様な、、、未だ新刊出るし、、、)
この単行本、全部のカバーを外すと、1巻ずつ、春夏秋冬なんですね。
本当に見事な纏まり方だと思います。
まぁ、うちのブログの読者は大半オッサンでしょうから、この記事で手に取って頂ける自信は無いのですが、偶には良いですよ。こう云う漫画も。
「good!アフタヌーン」に連載されていたので、対象が女性限定という事は無いですので。