LPで手に入れました。
盤に針を落とすと、これが非常に御機嫌な音楽。
いやぁ〜、買って良かった!!!
伊福部昭
SF特撮映画音楽の夕べ
汐澤安彦
東京交響楽団
KING Record
K20G-7169~70
1983年8月5日、東京・日比谷公会堂に於いて行われた「伊福部昭・SF特撮映画音楽の夕べ」のライブ盤です。
収録されているSF交響ファンタジー第1番、2番、3番はこの日の演奏会の為に書き下ろされた曲ですが、東宝SF特撮映画音楽の旋律が組み合わされた物です。
此の手の映画ファンにとっては非常に耳慣れた旋律が組み合わされ、聴いているだけで、映像が浮かんでくる様な演奏です。
多少の傷は有る物の、熱気を帯びた演奏は中々聴き応えがあります。
音質も、クラシックの録音としてはオンマイク過ぎる部分もありますが、比較的良い音質で、少なくともサントラ盤の様な籠もった音質ではありません。
短めの劇中音楽を組み合わせた物とは言え、作曲者自ら再編曲しているだけあって、全体の流れも悪くありません。
確かに「この曲は本当は作りたくなかったが、怪獣映画ファンの熱意に押されて、イベント的な演奏会用に編曲した。自分の作品リストからは削りたい。ファンタジーの命名は、幻想的という意味ではなく、交響曲のようにテーマが発展せず、単に怪獣映画用に書いた素材を並べただけという意味で使っている」と云う御本人の発言もあるのですが、そうであっても熱意ある怪獣映画ファンとしては盛り上がる曲である事に間違いは御座いません。
何より演奏後の拍手でレコードを聴いている此方まで盛り上がります。
調べてみると、同じスコアーで広上淳一氏が日本フィルハーモニー交響楽団を振ったスタジオ録音も存在する様で、これは比較する楽しみがありますね。
広上淳一氏の録音はCDで手に入るのですが、このライブ盤はLP、CD共絶版に成っています。
でも、演奏会固有の盛り上がりが楽しめる本録音、もし宜しければ探してみて下さいませ。
東宝SF特撮映画のファンなら絶対盛り上がりますよ。