前作の「
アウトレイジ」もソリッドな暴力映画でしたが、本作も同様かそれ以上にシンプルな出来上がりです。
アウトレイジ ビヨンド 2012年度 北野武監督作品
前作以上に単純な仕上がりで、登場人物の内面的な部分等は削ぎ落とされ、ソリッドな暴力団映画に成っています。
エンターテイメント作品として割り切った作りだと思います。
ストーリーもシンプルで捻りも裏もありません。
そして、そこまでシンプルな構成に仕上げたので、ラストが上手く生きています。
そんな映画でしょうか。
前作も単純なエンターテイメント作品を狙ったのだと思うのですが、多分これを作った時点で続編の予定無し。登場人物の大半は死んでるし、主人公の生死も???
なので、その5年後を作品化した本作は生まれた時から内部に整合性の取れないストーリーを含んでいます。しかしストレートに爽快感を持って暴力のみ描写する本作では、余りというか全く気にならないですよね。
そして、そこまでシンプルに削ぎ落としたが為に、暴力機構に対しての風刺性すら持つ作品に成っていると思います。
それに、存在感のある俳優さんをこれだけ揃えて北野監督がメガホンを握れば、悪い仕上がりに成る訳が無いし、、、
画像的にも所々に監督の映画だなぁ、と思わせるモノクロ気味の陰を帯びた風景が出て来ますが、カットイン程度でそれ程は目立ちません。娯楽作ですので。
その様な映画ですので、暴力的描写を含めて拒否感を有する方は沢山いらっしゃると思います。
お好きな方のみどうぞ。
個人的にこの作品の単純さは好きだけれどなぁ、、、