原作を読んだのが3ヶ月程前で、やっと映画の方を観ました。
(ヨメが怖かったりグロかったりする映画全く駄目なので、不在時しか観られませんので、、、)
まぁ、上記の様にその様な描写が駄目な方は駄目かも知れませんが、、、
脳男 2013年 瀧本智行監督作品
原作を読んだ時の感想で「ただ、精神科領域の記述が多く、文字情報で読み進めるから面白いのであって、この辺り映像化するのは難しいでしょうね。
この部分を抜くと、主人公の人となりの半分も描けない様な気がします。」と、記載しましたが、矢張りこの辺りは端折るしか無かった様です。
その代わり、映像情報での伝達で補完してますので欠損感はそれ程強くないと思います。
つまり、主人公である「脳男」を演じた生田斗真さんの演技が、本当に素晴らしい。
感情が無く痛みも感じず、天才的頭脳と鍛えられた肉体を持つ「脳男」を演技で上手く具現化していたと思います。
まぁ、爆弾犯が若い女の子に変わっていたのも、アクションシーンが増えていたのも映画的技法として許容範囲だと思いますし。
原作に無いキャラクターを「脳男」と関わる女医さんの過去から現在に繋がるキーパーソンの様に絡ませたのもビジュアルで語る映画としては上手くいっていると思います。
基本的に原作好きを納得させる映像化というのは本当に難しいと思います。
余りそちらに偏ると原作を読んでないと何の事か判らない映画に成る場合も有りますし、と言って、下手な改変をされると原作の味が台無しになって観るに値せずと云う事と成りますし。
そう云う意味では個人的のこの映像化は上手く言った例では無いかと思います。
活字の強みを活かした原作を映像化するのは本当に難しかったと思います。
PG12指定ですので、御家族でと云う訳には行かないと思いますが、結構楽しめますよ。
エンディングでKing Crimsonの21st Century Schizoid Manが掛かった時には笑いましたが、、、