邦題が余り良く無いのですが、原題は「Hope Springs」です。
此方の方が余程しっくりくるかと。
本邦での売り上げは兎も角、本国ではそこそこのヒットだった様ですから、内容は米国人の感覚にフィットしたものだと思います。
確かに米国映画らしい恋愛コメディ映画です。
取り分け主役の二人が名優ですので、十分演技を魅せてくれます。
31年目の夫婦げんか 2012年 デヴィッド・フランケル監督作品
子供も独立し、老齢期を迎えようとする夫婦が(全く普通に仲の良い御夫婦です。浮気等の問題も全く無い、、、)御互いの関係を見つめ直して行く話なんですが、シリアスドラマでは無く恋愛コメディです。
まぁ、クマが紹介するには一番縁遠いドラマなんですが、、、
(ヨメが借りてきた映画ですので、、、)
主演がメリル・ストリープさんとトミー・リー・ジョーンズさん。
もうそれだけで人間ドラマとしては標準ポイント越えるでしょう。
メリル・ストリープさんは御存知の通り超名女優。
アカデミー賞18回ノミネートは俳優として最多、ゴールデングローブ賞も28回ノミネートされ8回受賞、これも最多。アカデミーも主演女優賞を2回、助演女優賞を1回受賞されてます。
当然その他の賞を挙げると、、、カンヌもベルリンも総ナメですから。
トミー・リー・ジョーンズさんもアカデミー、ゴールデングローブ共に助演男優賞を受賞されてます。
そんな二人が微妙な老齢期の夫婦関係を演じていますので、それだけで映画としての華と真実味が違ってきます。
更に、医師役のスティーヴ・カレルさんがとっても良い演技をされてます。
本当に名演が重なって作品の格を上げていると言っても良いと思います。
ただ、内容が、、、
米国人らしい内容で、、、
若干ネタバレになりますが「老齢期のセックス」、、、
確かに重要な問題だと思いますが、日本人的には極個人的な問題だと思いますし、恋愛コメディとして笑える様な話でも無く、、、
何て言うと、真面目に取り組んでいる方々から非難囂々だとは思いますが。
照れちゃいますよね、正直。
同じ様なテーマを同じ様に描いているドラマとして、28年程前にNHKで放送されていた「シャツの店」と云うドラマが御座いますが、雰囲気は全く異なります。
此方も山田太一さんの脚本で主演が鶴田浩二さんと八千草薫さん、がっぷり2つに組んでも見劣りしない無い様だと思うのですが、此方は日本人らしく(それも四半世紀前の)出て行った奥さんが帰る条件が「目を見て『愛している』」と言う、ただそれ一言だけですからねぇ、、、
米国人的感覚だと考えられない。
でも、日本人的感覚だと、此方の方がしっくりくる様な、、、
若い方は違うとは思いますが。
只どちらの映画も安心出来る大団円ですので、その辺りの根底に流れる心は同じなんだなぁとは思いました。
米国らしい恋愛コメディとして楽しめる映画です。
御夫婦でどうぞ。