月曜日からヨメが風邪で寝込んでますので、仕事から帰って、お粥を食べさせたり(と、云ってもレトルトですが、、、)、氷枕を換えたりで、まぁ、看病らしい事を、、、
で、一人で勝手に観る映画、で、買ってあったこの2部作を観ましたが、まぁ、今の目で観ると評価は難しいですね。
フランケンシュタイン対地底怪獣 1965年 本多猪四郎監督作品
フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ 1966年 本多猪四郎監督作品
どちらも特技監督は円谷英二監督です。
何れの作品も大昔に映画館で観た記憶が御座います。
怪獣映画大好きでしたから。
ウルトラマンのテレビ放送が始まったのが1966年の夏ですから同じ頃の映画です。
久々に観て、大雑把にストーリーは記憶していたものの、結構細部は忘れてました。
とは言いつつ、この時代の映画ですね。
流れが大らか。
今の映画やアニメの様にテンポの速さは全く無し。
ほぼ予定調和と様式美を楽しめる怪獣プロレスです。
とは言いつつも、細かな所で結構演技してるんですよね、モンスターが。
子供の頃からフランケンシュタインの映画は好きで、殆どの作品を観ていると思うのですが(特に英国ののハマー・フィルム・プロダクションの一連の作品は好きです)、この東宝作品2作は完全にオリジナルの怪獣映画です。
巨大化してる理由も?ですし、、、
とは言うものの、人間の手によって生み出された人間に近い創造物、にも拘わらず人間に忌み嫌われるもの悲しさは共通しています。
ですから大局的にはフランケンシュタインの映画として認めても良いと思います、個人的には。
後、どうでも良い事なんですが、この2作、米国のベネディクト・プロと東宝の共同制作作品で日米合作映画なんですよね。
純粋に東宝怪獣映画にしか見えませんが、、、
まぁ、米国上映を当て込んだのだと思います。
制作陣は東宝の方ばかりですし、、、
1作目の「フランケンシュタイン対地底怪獣」は子供心に潜水艦で輸送された心臓が印象的でした。
ストーリーはネタバレに成りますので触れませんが、まぁ、地底怪獣バラゴンとの怪獣プロレスです。
ラストシーンが2つある事も有名で、本邦上映版の方が自然な流れかと、、、
(そちらが記憶に残っていて、蛸が唐突に出て来る方は、、、、何の事か???)
2作目の「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」は、何よりガイラが食人するのが子供心に怖くて怖くて、、、
因みに食人する東宝怪獣映画は本作のみの様な気が、、、
しかし、単純化するためサンダは人間の味方でガイラは人間の敵の様に描かれていますが、この時代の怪獣映画の常で表層上の分かり易さを狙っての事だと思います。
フラットに観るとガイラは安易な蛋白質摂取方法として食人を選んでいるだけ、人間との関わりがあったため人間を攻撃する意思のないサンダにとっては禁忌事項。
それ故の両者の対立、、、
鯨の肉を食べるのを食文化としてきた日本人と鯨を愛玩的に見る現在の欧米人の対立に似ている様な気も、、、
(いえいえ、鯨絶滅の危機の最大の原因は江戸時代中期から明治時代に掛けての鯨脂を明かりとして使うため組織的捕鯨を散々し、鯨肉を食べる事無く皮だけ剥いで脂を取った欧米人にあると思うのですが、、、これは又、別のお話、、、)
後、これは特撮ヲタにとってのみ重要な事なんですが、この作品がメーサー殺獣光線車(66式メーサー殺獣光線車)が初めて登場する怪獣映画なんです。
これ以降、延々と東宝怪獣映画、特にゴジラ作品で必ず登場する陸上自衛隊の代表的兵器のルーツ作品なんです。
でも、本作での描写が一番丁寧だと思うヲタはクマだけでは無い様な気が、、、
更にどうでも良い話なんですが、劇中に屋上ビアガーデンで白人女性歌手が歌う「The Words Get Stuck in My Throat」の作曲者が伊福部昭さんだと云う事実を知ってこの曲を聴くと、、、
まぁ、今時の子供さんに観せると今時の作品と比べていちゃもんを付けられそうですが、夜一人で観ると、当時の事が思い出されて、中々浸れますよ。
クルマも結構懐かしいクルマが出て来ますし、、、