昔、昭和30年代、日本映画界が華やかだった頃には沢山時代劇が撮られました。
勿論、シリアスな名作も沢山在りますが、チャンバラ映画と呼称される時代考証なんて気にしない娯楽映画も沢山在りました。
最近ですと、セットに費用が掛かる事もあり、時代劇の制作数は減っています(一時より盛り返してますが)。
そして、制作されるのもどちらかと云うとシリアスな人間ドラマ系の時代劇。
まぁ、それも個人的には好きなんですが、偶には昔の明るい時代劇も観たくなります。
本作は当にそう云った1本。
細かい事は気にせずに、娯楽映画として楽しみましょう(^o^)
超高速!参勤交代 2014年 本木克英監督作品
ストーリーは単純明快、キャラクターも判り易く、話はテンポ良く進みます。
美女も出て来て、チャンバラシーンも盛り上がり、時代考証、、、何ですかそれって映画です。
主人公である内藤 政醇(ないとう まさあつ)は実存し、陸奥・湯長谷藩の第4代藩主でした。
この陸奥・湯長谷藩も映画通りの小藩で1万5000石。
ただ、政醇さん、31歳で亡くなられてますが、、、
なので、物語は完全なフィクションでしょう。
それでも良いじゃ無いでしょうか。
娯楽映画に歴史書の正確さを求めてもねぇ。
参勤交代を終え、国元に帰ってきた一同に届いた知らせは、5日以内に参勤せよとの幕府からの命令、、、
ここから物語は転がります。
怪しげな忍者は登場するわ、幕府隠密は出て来るわ(「死して屍拾う者無し!」のあの隠密同心の台詞言うし、、、)、定番ストーリーの連発で、何も考えなければとても楽しめます。
ラスト付近での大チャンバラ大会も定番ですしね。
俳優さんも中々魅力的な面子で、わざと明朗快活なステレオタイプの演技をしてられますので、本当に懐かしい娯楽時代劇を見ている様な気分に成ってきます。
とは言うものの、この映画、時代劇にも拘わらず中高年層のみならず広い年代層に受けた様で、15億円以上の興行成績を上げる、邦画としてはヒット作ですし、第38回日本アカデミー賞の最優秀脚本賞、優秀監督賞、優秀主演男優賞を受賞。第57回ブルーリボン賞の作品賞も受賞しています。
単純に面白い上に玄人筋の受けも良い、中々そう云う邦画って最近少ない様な気も致します。
シンプルに楽しめる時代劇です。
御家族でどうぞ(^o^)