中近東を中心に、全世界に約15億人の信者が居ると云うイスラーム教。
正直、中高で習った以上の知識は全く無く、これまで触れる事も無く過ごして来ましたが、ISILのニュースなどを見聞きするに、どの様なものかと云う疑問が生じたので読んでみました。
門外漢でもとても読み易くわかりやすい入門書でした。
日本一わかりやすいイスラーム講座 勝谷誠彦 中田考
帯より
「これでわからなければ、本当のバカだ!」
「今までのどの本よりもわかる決定版!」
「スラーム政治学の世界的権威にして、日本でいちばんイスラーム教を知る中田考。世界中の紛争地域や、中東にも何度も足を運んでいるコラムニスト、勝谷誠彦。旧知の灘高同級生だからこそ、ここまでタブーなく話せた。「あの事件」の真相も、すべて明かす!」
イスラーム教、極東の島国の住民にとっては一番縁遠い宗教かも知れません。
八百万の神々が存在し、飛鳥時代に仏教が伝来し、戦国時代にキリスト教が伝来し、明治維新以降西洋文明と共に再度キリスト教は伝来しましたが、さて、イスラーム教が伝来したのは、、、
(調べてみましたが、日本で初めての伝来は19世紀末から20世紀初頭のようです )
なので馴染みが無い事は確かです。
とは言え、知らないと中近東〜東南亜細亜での政治的動きが宗教と分離出来ないので理解し難い、、、
個人的にそう云う立ち位置でしたので、この本は非常に参考に成りました。
入門書として非常に判り易いです。
対話形式で、勝谷誠彦さんが一般国民の知識に近い所から(実際、中近東に何度も足を運び、世界中を旅し、日本神道を初めとして色々な宗教に詳しいのですが)素人が聴きたい事をイ、スラーム法学者である中田考さんに質問し、説明を掘り下げる事で中田さんの知識を有効に発掘して呉れて居ます。
その引き出し方が上手いので、結果としてとても読み易くわかりやすい仕上がりに成っていると思います。
その上、中田考さんが乗っかる形でとても素直に、ISILによる邦人2人の殺人事件に関しても述べているので、報道だけでは判らなかった事を知る事も出来ました。
読んで頂けば、イスラームという概念があの地域の生活から生まれ、宗教に留まらず政治をも含むライフスタイルである事が感じ取れるかと思います。
政教分離してしまっている(していない政党もある様ですが、、、)日本人から見ると理解し難かった事が、何と無く腑に落ちた部分もありました。
この本が面白かったのであれば、此方の本も面白いかも知れません。
私はなぜイスラーム教徒になったのか 中田考
自伝的解説書です。
ただ、此方から読むと、言葉にし難いのですが、どうしても感覚的に伝わり難い部分がある様に思います。
ムスリムとしての立ち位置からの感覚で記載されているので、何とも言えない違和感も感じます。
とは言え、これも入門書としては判り易い本だと思います。
知らないで判断するよりは、少しは知る努力をした上で色々な事を考える方が良いと思いますので、興味のある方は読んでみて下さいませ。
上記2冊は本当に判り易い本だと思います。