先日、同じ作者さんの「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を
紹介した時に、こばちゃん様から、コメント覧で教えて頂いた一冊。
早速購入して読みましたが、、、面白かったです。
長年読み手をしてきていますが、ほんと読むだけで、、、
よく考えると、文筆業や出版社勤務の同級生も居るのに、、、
まぁ、読み手に余り業界の内輪事情は話せないだろうし、、、
読書好きなら、笑えます。
歪笑小説 東野圭吾
編集者、出版社、そして新人小説家、それらを巡る連作短編集です。
これが結構面白い。
まぁ、そうだろうなぁって話もあり、ええっそうなのって話もあり。
しかし何処の業界も中では色々苦労があって仕事って回ってるんだよな、って思わせます。
文学賞の話も入ってますが、これに関しては筒井康隆先生の怪著「大いなる助走」が御座いますが、流石に東野氏にはあの毒は無く、美味く纏めています。
この作家さんの筆力で笑いながら読み進ませる物語には勿論なっているんですが、人間に対しての根本的優しさがあるのでしょうね。どの登場人物も、そうだよね、立場上仕方無いよねって読み手にシンパシーを抱かせてくれるんですよね。
だから読後感に厭なものが残らない。その辺りは本当に上手いなぁと思います。
(毒は毒で面白いのですが)
いや、これシリーズもののようですので、他のシリーズも読んでみます。
何気なく読んでる本が、こんな人間物語の中から生まれてきて、偶然手に取る事になる、不思議なものですね。
いやいや、面白い小説でした。
こばちゃん様、教えて頂き有り難う御座いました。