木曜日(12月14日)に観に行ってきました。
四日市では上映されて居りませんでしたので、名古屋まで足を伸ばしました。
流石に平日、空いてました。
GODZILLA 怪獣惑星 2017年 静野孔文、瀬下寛之監督作品
さて、ゴジラ映画初の長編アニメーション映画です。
特撮では御座いません。
「
シン・ゴジラ」が日本の特撮映画のオマージュにして、第一作(昭和29年のゴジラ)同様に世相を反映した作品であったのに対し、全く異なるアプローチです。
全3作で完結の予定で制作されている作品ですので、飽く迄本作は序。
此れで感想を書くのは早計かもしれませんが、、、
ファンとしてはゴジラの新作が2年連続で観られた事、その事には非常に感謝致します。
東宝の大プールが壊された事を聞き及んだ時に、本邦ではもう二度とゴジラが作られる事は無いのだと涙しましたから。
映画館に足を運んだのは偏に、あの虚淵玄さんが脚本だったからです。
ニトロプラスの彼が脚本を書く以上、愚作には成らないだろうと。
で、確かに此のストーリーはアリだと云う映画に仕上がっていました。
ゴジラが破壊の限りを尽くし、完全に地図を変える様な熱核兵器による攻撃でもビクともせず、人類のあらゆる方策が通用しなかった、、、それが現実に起こった後の物語です。
確かに有り得る話ですし、SFとしては寧ろ正しい展開です。
(暴れて気が済んで海に帰って行く方が、、、無いですよね、そんな都合の良い事)
なので、SFとして正当な流れで物語は流れていきます。
多分、米国で転けた「シン・ゴジラ」に対し、世界的な興行的には成功するであろうと思います。
SFとして自然な話ですし、米国人が好む様な主人公も登場しますから。
更に、ラスト付近で虚淵玄さんの黒い側面が炸裂してますし、、、(黒ほむらに匹敵の)
庵野秀明さんが、日本人による、日本人のための、日本人のゴジラを作り上げたのに対し、世界的の通用するストーリーだと思います。
作画も世界的な賞を山程受賞しているポリゴン・ピクチュアズですので、非常に出来が良いです。
「『ゴジラ』を見たことがないアニメファンに自由な発想で」と云う目論見は、適うかもしれません。
しかし、、、
圧倒的な破壊神としてのゴジラ像では、本作品程徹底的にそうであった作品は過去に無かったと思います。
ただ、人類の文明によって生み出された、悲しい邪神だったのではないかと。
その側面は潔い程スッパリと欠けている様な印象でした。
動きそのものも。
監督がゴジラが放射熱線を吐く事すら知らない、多分、ゴジラそのものに全く思い入れの無い監督で、脚本の虚淵さんが事細かに説明しないといけなかった、それが、作品に滲み出ていた様に感じたのは、クマだけでしょうか、、、
SFアニメとしては評価出来る作品です。
しかし、コアなゴジラファンからみれば、何かが足り無い様な。
三部作ですし、自作にはあのメカ(ええ、ゴジラの敵役として何度も登場した)が登場するようですので、どう成っていくかは全く判りません。
(エヴァ程は迷走しないでしょうし、、、)
次回作も映画館に足を運ぶと思います。
脚本の虚淵さんが良い意味で裏切ってくれる事を確信して。